十何年育った土地でも、一度離れて帰ってくると、今まで見えていなかったものが見えたり、当たり前の景色だったものが今まで以上に温かさを増して感じることができたりしませんか？

　私もその一人です。進学を機に県外へ、そして卒業と同時に地元へ帰ってきました。田舎ってなんにもないねーと思っていたはずなのに、帰って来たら、あれ？なんだか知らない土地のよう・・・そんな思いを抱いているのは、私一人ではないはず！

　という訳で、飯田にＩ・Ｕターンしてきた方へお話しを聞き、まだまだあるんですよ、飯田の魅力！をじゃんじゃんみなさんにお伝えしていきたいと思います。

 

　ご紹介する一人目は、飯田市内でＢａｒ＋夜カフェを経営する田中佑弥さん。

 

　信州伊那谷と呼ばれるこの地は、その名の通り、木曽山脈と赤石山脈に挟まれ、見渡す限りの山に囲まれた地域です。坂が多く、自転車に乗る人はほとんどみかけません。そんな坂を上った先に、「丘の上」と呼ばれる町があります。飯田旧市街地で、りんご並木や桜並木などの通り町。昭和の雰囲気も残しながらも、新しいお店がぽつりぽつりと姿を現し、閑散としていた通りが息を吹き返したように賑やかになっているんです。

　その並木通り近くに、こんなBarがひっそりと隠れています。

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「Ｌｉｂｅｒ＆Ｌｉｂｅｒ リーベルリーベル」

 

７月に３周年を迎えたこの店を経営するのが、田中佑弥さんです。

大学で県外へ進学し、心理学を学んだあと、飯田へ戻って結婚式場などで会社員としての経験を積み、３年前このお店をオープン。大学時代はバスケばかりしていたと笑う田中さんですが、学生時代バーテンダーとして働いていた経験は、今に繋がっているのでは。

インタビューの為、開店前のお店に伺いました！

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ダークブラウンでまとまったシックな雰囲気のお店では、ビリヤード、ダーツの他に、本や漫画なども置いてあり、一人でも楽しめます。お店には、一人で編み物をしたり、勉強するお客さんも見えるんだとか！

―県外へ進学したのに、なぜ飯田に戻ってきたのですか？

「長男だったのもあるし、地元以外で働くことに魅力を感じなかった。飯田って、長野県の沖縄だと思うんです。時間はゆっくり流れているし、人はおおらか。それに、地元で採れる食べ物が美味しい。お店で出している生フルーツのカクテルは、ほとんど地元のフルーツを使っています。」

―私もこの前、スイカカクテルを頂きました。スイカを丸ごと食べているような感覚で、大満足！美味しかったです。

「ありがとうございます。スイカは飯田でなく、松本産を使っていましたが・・（笑）飯田産でおすすめなのは、りんご、桃、梨を使ったカクテルですね。特に桃が人気です！」

―定番のカクテルだけでなく、地元のフルーツを使いオリジナルのカクテルを日々創作している田中さん。お店に込める想いとは？

「よく飯田には素敵な人がいないっていう話になりませんか？（笑）　いい人がいないのではなく、遊び等のマナーを学ぶところが少ないと思うんです。飯田って、いい意味でも悪い意味でも、なあなあというか・・・。マナーやモラルを保ちながら、紳士・淑女として、遊び学ぶ場所、そんな場所を提供したい。」

 

―確かに、お酒が飲める場所って、お酒が目的ですよね。

「そうですね。お酒を楽しむのはもちろんなんですが、情報や考えなどを共有できる交流の場であってほしい。私たちもお客様も、一緒にもう少し素敵な自分に成長できる、そんな場所でありたい。その中で、美味しいお酒や、ビリヤード、ダーツなど空間を自由に楽しんでいただく。そんなお店になれたら嬉しいですね。」

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　おだやかな雰囲気を纏う田中さんですが、お店に対する思いは、その目から熱いものが伝わってくるような気がしました。お店の名前のLiberはローマ神話のお酒の神様からとっているとのことですが、ラテン語では自由という意味もあります。マナーやモラルあっての自由、大人の世界ですね。いつか、飯田って素敵な人が多いよね、と言われるようになるのが夢なんです、と笑顔で話す田中さん。

―休日はどう過ごされているんですか？

「川で釣りをしたり、ＢＢＱをしたりします。あとはスポーツが好きなので、趣味程度にテニスやバドミントンなどもやります。もちろん、バスケも。そして美味しいごはんやお酒を飲みます。」

―よく行かれる場所とかありますか？ファンに情報をください！（笑）

「ワインバーのラヴィーニュ、沖縄料理のはな屋、スペイン料理のＤＡＲＡです。特に、ＤＡＲＡのハチノスとひよこ豆を煮込んだのが美味しいですよ。」