赤ちゃんが産まれたとき
子供が小学校へ入学したとき
成人を迎えたとき
結婚したとき
還暦を迎えて、そして天国へ行くとき・・・
お花屋さんは、その人の人生を、まるごと包んで、温かく見守ってくれています。
今回は、花を通して温かい気持ちをいろんな人に届けたい、そんな想いで花屋を営む方をご紹介します。
飯田市とは少し離れてしまいますが、伊那谷のほぼ真ん中に位置する南信州の農山村である中川村で、花屋「sakuRabito」を営んでいるのが、松澤広さんと奥様です。
松澤さんは、東京の学校で花屋になるための勉強をし、東京の花屋で働いたあと、地元である中川村に戻って「sakuRabito」をオープンしました。
松澤さんが花に興味を持ったのは、高校生の時です。
2年間アルバイトした花屋で、お客様が自分の思いを伝えるために花を買っていく姿に心を動かされました。
「母の日に、お母さんに感謝の気持ちを伝えたくて」
「奥さんの誕生日で、何かお花はないですか」
花屋では、人々の感謝の気持ちを伝えたいという温かい心で溢れています。
「ある日、おばあちゃんにコスモスの花を包んだら、おばあちゃんはとても嬉しそうな顔で、ありがとう、と言ってくれた。まだ高校生だったけど、人からありがとうと言われることがこんなにも嬉しいことなんだって気が付いて、将来は花屋になろうと決めました。」
そんな松澤さんの気持ちを汲んで、一緒に花屋として歩んでいくことを決めた奥様。
東京で松澤さんが花屋で働いていたときに出会い、今は松澤さんをサポートするため、日々修行だそう。
一緒に花の世話をするお二人の顔には自然な笑顔が溢れていて、私までとても幸せな気持ちになりました。
「sakuRabito」では、色んな方の人生が、花のように咲いたり実ったりしているようです。
「ある男の子が、好きな子に花をプレゼントしたいと来てくれました。その子の好きな花をリサーチするところから始まって、告白をして。晴れて付き合うことになった時、二人でここに来て報告をしてくれました。それからは、彼女とすれ違ってしまったと仲直りするために花を買いに来てくれたりして、二人を応援していました。そのあと結婚式のブーケを作らせて頂いたときは、それはもう嬉しくて。赤ちゃんが産まれたときは、今度は私たちからプレゼントをすることが、今一番の楽しみです。」
花屋に訪れる人の人生をまるっと見守っていく中で、お二人が願う事があります。
それは、誰でも気軽にお花をプレゼントする景色が広がること。
小さな花束を持って歩く人で、町をいっぱいにすること。
今日はお花を買って帰ろう、そしたら奥さんが喜ぶかな。
そんな気軽な気持ちで、お花屋さんを使ってもらいたい。
東京からUターンで帰って来た松澤さんは、花に対する価値観が都会と田舎では異なることに気が付きます。
都会では、花は贈るものですが、田舎では、花は自然に咲くものです。
「そろそろあの花が咲くころだね。」
「今日帰り道で、あの花が咲いていたよ。」
そんな四季の移り変わりを日々楽しむ田舎の人が花を買うのは、お墓詣りだったり、玄関に飾る花だったり。
花が身近にあるからこそ、あまり花をプレゼントするという文化がないのかもしれません。
そんな中、「sakuRabito」では、贈り物にする花のギフトにとてもこだわっています。
アレンジされた花はもちろんのこと、ブーケや花であしらわれたアクセサリーボックスや時計は、どれもオリジナリティー溢れる個性的で斬新なものばかり。
棚に並ぶ可愛らしいお花を見ていると、ついつい時間が過ぎてしまいます。
もちろん生花も扱っていますが、そこにも松澤さんのこだわりがあります。
私もそうですが、生花を飾ると、手入れや片づけなど、手間が増えてしまうかも・・・なんて考えがちらっと頭をよぎるのですが、入念な下処理を行うので、「sakuRabito」さんのお花はもちがいいのです。
私の家にも飾らせてもらいましたが、いつまでも新鮮なままお部屋で癒しのパワーを放っています。
大好きなあの人に
日頃の感謝の気持ちをこめて
たまにはお花をプレゼントしてみるのは、いかがでしょうか?
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