リモートワーク、ワーケーション、オンライン会議といった単語は、周囲2mの範囲でも、すっかり身近なものになった。
先日、お邪魔した製造業の会社でも、モノをつくる部門以外では、原則はリモートらしく、間接部門ではすっかり定着したとか。
こうした時代、これから住居に求められるのは、暮らしと働き方の可能性が見いだせる「場所」なんだろうなと思えてきた。
多様な暮らしを実現できる、魅力的な場所の一つを紹介する。
ここ中川村(上伊那郡中川村)は、多くのアーティストや工芸家が集い、魅力的な雰囲気を漂わせている村の一つだ。
人口は5000人若でありながら、日本で最も美しい村に認定。
コロナ禍前は毎年ゴールデンウイークに「中川村アートセッション」が開催されていた。
新しいことを始める人にとって、最初の一歩は勇気がいると思う。
今でこそ、社会の要請によって、地方への移住も大きく変わったが、最初の人たちは想像以上の孤独に対峙したはずだ。
今日のような社会の変化は、地方暮らしのハードルを下げてくける、大きなポイントだと思う。
オンラインは地方の不便をほぼ解決し、アナログ的な魅力をより一層引き立ててくれている。
地方にもエッジのきいた店舗が多くある。
一軒の気の利いたカフェが、その場の雰囲気を大きく変えてくれることを知ったのは、「カフェ・セラード」。
中川村のスーパー・チャオ内にその店舗がある。
スーパーの店内に入ると、薄く漂う珈琲の香りは気持ちを和ませてくれ、その場所の雰囲気を特別なものにしてくれている。
そのスーパーの一画は別世界だ。
都会だと、デザイナーの個性がこれでもかってくらいに協調されて店舗がいかにも作品になってしまうが、地方だと店舗はオーナーの魅力そのもの。
なので、「カフェ・セラード」は珈琲を買う時間も特別だ。
このような場所をつくる機会を生み出すことができたらと、いつも感性を磨き、一つ一つの出会い大切に日々の仕事に取り組んでいる。
私たちだけで、魅力的な街をつくったり、何かを変えることはできないが、人が楽しめる場所や、街を面白くするわざかな機会をつくることならできる。
何かを継続することで、人と人、人とモノが結びつき、そこに新たなネットワークが生まれる。
時間をかけ、地方の街の魅力を発見し、伝え、地方を変えていくことも、私たちの大きな仕事だ。
【長野県上伊那郡中川村、リフォーム済物件】